つれづれ

「砂のことば 宇宙のことば」 大山現代の美術館展 (2019)

令和1年5月19日~9月28日 大山現代の美術館にて「砂のことば・宇宙のことば」展を開催しました。

大山現代の美術館展示画

この神奈川県伊勢原市にある大山現代の美術館は、
昔、山伏が使っていただろうと思われる雰囲気をもつ古い宿坊を改築した建物です。

この会場での展覧会の誘いが来た時、私は作品を見てもらうというより、
むしろ、「環境デザイン・五感を刺激する空間」を意識しました。

大山現代の美術館外観
大山現代の美術館内観

そこは歩くたびに畳が揺れ沈み、ひんやりとした空気と、薄光がそっと差し込む古めかしい日本間でした。
私はこの空間に、「砂」100号連作を溶け込ませ、その中にそっと座り、赤紫の光が差し込みながら動くような、 そんなゆっくりとした時間の流れを感じてみたいと思いました。

大山現代の美術館展示画

そして「宇宙の言葉」を担当する清野融氏の作品が金の存在だとしたら、
私の作品「砂のことば」で銀の存在感を出せたら良いなと思いました。

そこで、9年前に発表した11枚連作をかなり加筆修正して描き改め、以前アフリカの沙漠で私が経験したような時間の再現を試みました。

展示会場風景
展示会場風景
2019年作品一部

展示方法は、今までの発表会場とはかなり勝手が違うため戸惑いがあり、
東京造形大学絵画科出身の若い建築家、草場柳次氏の力を借りました。
もし彼の力が無かったら、今回の癒しの空間は出来上がらなかったと思います。
改めてこの場を借りて、草場柳次氏にお礼を申し上げます。

大山現代の美術館展示画