
つれづれ 目次
ブラジルの砂丘にて 〜レンソイス砂丘〜 (2009年)

石英が砕けて砂となり、真っ白い砂丘ができたそうだ。
彼方向こうまでずっと美しい白い風紋が続いている。
レンソイスとは、スペイン語で白いシーツという意味だそうだ。
砂丘の窪みのいたるところに、エメラルドグリーンの澄んだプールの様なたまり水が波打っている。
この地方は雨季と乾季があって、乾季は水が干上がり、雨季になると砂丘の大きな窪みに水がたまる。
すると不思議なことに、その水たまりに小魚が泳ぎ始めるそうだ。

すぐにメダカのような小さな魚の群れが寄ってきて、私の体をつつきまわす。「くすぐったいよ〜!」
この風紋に沿って、ずっと向こうの砂丘の方に歩いていけば、現実の世界でなくもっともっと心地よい「透明な世界」に行き着くかもしれないと、一瞬でも思わせてくれた、この美しい風景に私は感謝する。