つれづれ

日常のアトリエにて (2010)

アトリエで「砂」を描きながら、実際に砂丘の上を歩いている私を想像する。
砂地に付く裸足裏から、ムギューと音になるかならないかのような、砂が押しつぶされる音が聞こえる。

3歩登って2歩ずり落ちながら登る砂丘の斜面では、サラサラと音を立てて流れ落ちる砂の音に交じって、苦しくあえぐ自分の息づかいも聞こえてくる。

裸足で描く

このように、たとえ自分が砂丘を実際に歩いていなくても、 私のアトリエで「砂」の音を感じ、「砂丘」を歩く感覚を味わえることにすごい充実感がある。

私はとても幸福だ。