私の出会った砂 (2007年)

砂はなかなか興味深い物質だ。
岩石が砕け、石と土の中間のものだけが風によってふるい分けられて集合体になり、これが生き物のように地球上を這いずり回り移動し続けている。
時には静かに時には激しいこの運動を続けながら、ほとんどの生物を拒絶する。
しかも、砂自体は無機的な物質でありながらもこのように自立して、
運動することによって、止むことなく形象をかたちづくるのだ。

ところで私がこのような砂に向かう時、
私の内部に閉じ込められてそれまで認識できなかった混沌とした諸々の欲求らしきものが、 どうしようもなく噴出してくる。
そして私は、この混沌とした欲求らしきものに形を与える必要が出てくるのだ。
砂がそうであるように、形として提示しない限り私自身の存在を見失ってしまうから。